Departure
実はこの記事の前に小旅行記的な記事を書きたかったのだけれどもなんだかんだこちらの方が先になってしまった。なんたる怠惰。
さて、今日から9月である。
お師匠が居なくなってから2年が過ぎた、その月が終わった。不在を私が知ったのは10月だけれども。
なんだかよくわからずに2年間社会に揉まれているうちにどうやら居なくなったお師匠と同い年になっていた。
この2年間、時に遠ざかりつつもお師匠の好きだった、お師匠の知らないヨルシカの曲を聴いた。どんなに記憶を留めようと思ってもお師匠のことを知らない世界に、世界は顔を変えていく。まだお師匠がほっぽり出していってしまったあの場所を復活させることはできていない。もう少し時間がかかると思う。でもいつか必ず。そう遠くない未来に復活させる。そして無理のないくらいにできるだけ早く次の守り手にその場所の主人を引き継ぎたいと思う。そうすればきっとその次へ、先へ先へ、自分たちの息ができる場所を作るために立ち上がった人間がいた記憶と共に引き継がれていくはずだ。
24の夏がもうじき終わる。これから私はお師匠の知らない世界を、見ることのなかった世界を歩いていく。記憶も記録も、息をするための場所もきちんと引き継いでいかなくてはならない。残り時間がどのくらいあるのかは分からずとも、それは正確に減っていくのだ。きちんと覚えたまま出発しなくてはならない。
また会ったときに恥ずかしくないように。たくさんの土産話ができるように。
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